営業インタビュー:業務効率を引き上げる自社データのメンテナンス

営業インタビュー:業務効率を引き上げる自社データのメンテナンス

コロナ禍でますます加速するDX(デジタルトランスフォーメーション)化。多くの企業では、従来の営業スタイルの見直しや業務のデジタル化など、さまざまな課題が噴出しています。そうした課題に応えるためにもデータベースの整備が必須です。自社データのメンテナンスによる業務効率の向上について、実例を交えつつ現場の声をご紹介いたします。

今回話を聞いたのは…
NTTタウンページ株式会社
ソリューション営業部 営業部門
データソリューショングループ 法人営業チーム

営業インタビュー:業務効率を引き上げる自社データのメンテナンス

1.データベース整備の重要性とは?

コロナ禍でデータベースに関するお客さまの課題・ニーズに変化はありましたか?

坂口:
コロナ禍で対面営業ができなくなり、これまでの営業手法の根本的な見直しの傾向が高まったと感じます。特に影響を受けている中小企業や個人事業主のお客さまからの問い合わせが増えました。また、大手企業さまからは、コロナ禍によってDX化が後押しされる中、顧客データの整備やリッチ化に迫られている声が多くなった印象です。

矢野:
コロナ禍で増えている倒産・廃業・移転が反映されていない顧客データを最新化したいという相談も増えました。電話してもつながらない、ダイレクトメールが不達になるなど、オペレーションロスにより、コストや人件費がかさむという課題を抱えている企業が多いようです。また、コロナ収束後を見据えてスムーズに対面営業も行えるようデータ整備をしておくというケースもあります。

課題に対してどのような解決策を提案していますか?

課題に対してどのような解決策を提案していますか?

坂口:
お客さまの所有する自社データの「正規化」「最新化」「リッチ化」の3つに、タウンページデータベースの活用をご提案しています。「正規化」では、表記揺れや誤記・欠損をタウンページデータベースの正確な情報に補正、さらに重複を排除するなどデータをクレンジングすることですぐに使える状態にできますし、「最新化」は、データを正確で、活用できるアクティブな状態に最新化することでオペレーションロスの削減を。そして「リッチ化」では、詳細な職業分類や住所情報に紐づく緯度経度情報などを付与して、地図システムを連携、視覚化することをご案内しています。

矢野:
最近は、顧客情報の管理や営業プロセスの可視化など営業支援を行うためのSFA(Sales Force Automation)や、セールスリードの収集やスコアリング、ナーチャリングなどのマーケティング施策の分析をしてくれるMA(Marketing Automation)など、デジタルマーケティングツールの導入企業が増加したことで、ベースとなる自社データの整備や営業活動に利用できる付加情報などデータ整備へのご要望も増加傾向です。データ品質向上の重要性を実感いただけるよう、事例を交えてご説明しています。

データをメンテナンスすることのメリットは?

坂口:
まずお客さまに感じていただけているのはコスト削減効果ですね。タウンページデータベースの年間変動率(※1)を見てみると、飲食店など変動率の高い業種では年間約17%(2020年度計)もありますが、毎月更新で常に最新化しているので、タウンページデータベースを使ってメンテナンスすることによりダイレクトメールの不達、電話のかけ間違いを減らすことができます。

​(※1)年間変動率とは、タウンページデータベースの掲載情報のうち、登録内容に異動が生じた件数を年度累計して算出削除したものです。登録内容の異動とは、新規・データ項目の変更・削除のことをいいます。

矢野:
最新化においては、電話番号利用状況調査もご提案しています。顧客データにある電話番号が実際に使われているか、閉店・移転によって使われていない状態になっていないかを調査するもので、実際に電話を鳴らすことなく信号の発信と戻りで確認できます。こちらは通信キャリアを問わず固定電話や携帯電話にも対応可能で、お客さまから高く評価いただいています。

メンテナンスされていないデータを使うリスクとは?

矢野:
整備されていないデータを活用して分析や施策設計をすることで、誤りが生じてやり直しなど二度手間になったり、誤ったデータのままで経営判断をミスリードしてしまったりする可能性があります。

坂口:
最新化されていないデータは、使えないデータを含んでいるために業務上のロスが多くなってしまいます。また、そのデータを使って業務を行うスタッフのオペレーションロスやモチベーションの低下を招く恐れ、データの間違いによってクレームに発展するなど会社の信頼低下にもつながってしまいます。

矢野:
例えば、出所が不明なリストを使うことには個人情報保護法抵触のリスクもあります。まだあまり知られていないと思いますが、令和4年4月に「個人情報保護法に関する法律の一部を改正する法律」が施行されます。中でも本人の同意を得ずに第三者へ提供されていたオプトアウト情報について規制が強化され、提供できるデータの範囲等が変更されます。今までは問題なかったデータが、法改正後は利用できないデータを含んでいた、ということになりかねません。
しかし、タウンページデータベースは、全ての情報で許諾を取っているオプトイン情報のため、タウンページデータベースと突合して正規化することで、情報の出所に不安はなくなります。

2.見えないところで業務効率化に貢献しているタウンページデータベース

タウンページデータベースはどのような用途に使われているのですか?

坂口:
タウンページデータベースは、企業の新規開拓や自治体の周知・啓発活動に、事業所データとしてご利用いただいていますが、実は皆さんの生活の身近なところで利用いただいていることもございます。
あまり知られていませんが、目標物情報として、ほぼすべての国産車車載ナビに採用されていたり、警察・消防の出動要請の際に通報者の位置特定に使われていたりと、住所情報と施設・店舗情報の正確性が高く評価されています。
他にも、金融機関の与信判定にタウンページデータベースの業種分類が活用されたり、Webサイトのコンテンツ最新化に役に立ったりと、裏方でお手伝いさせていただくことも多いです。

タウンページデータベースはどのような用途に使われているのですか?

矢野:
保険業界のお客さまでは、地図データと連動させて自社のお客さまを当て込むことで、自然災害時にタイムリーにお声がけができるようにしています。また、通信販売のコールセンターでは、着信した電話番号の市外局番から即座に発信者の住所を割り出して表示し、その後の入力業務を軽減するなど、さまざまなシーンで業務効率化をサポートしています。
また、タウンページデータベースは過去30年の事業所データをアーカイブしているため、電話が開設された時期から事業所の開設時期を予測できるので、オフィスの什器などのリース年数と照らし合わせてリプレイス営業をかけるといった使い方もあります。また、住所情報と地図情報を掛け合わせて建物面積を割り出し、太陽光パネルの設置場所を探すなど、お客さまの中には、かなり知恵を絞った使い方でご利用いただいているケースもあります。

活用されている理由について教えてください。

坂口:
タウンページデータベースはNTT東日本、NTT西日本が発行する職業別電話帳「タウンページ」の掲載情報を基にしているため、すべて掲載確認済み(オプトイン情報)というのが安心してご利用いただけるポイントではないでしょうか。他社から購入したデータベースの中には、出所が不明なためデータ元を問われた際に明確な回答ができないケースもあるようですが、タウンページデータベースでは、受け取った方が不信感を抱くことがないよう、ダイレクトメールの封筒にデータの出所を記載いただくお客さまもいらっしゃいます。また、中小企業や個人事業主もカバーしている豊富な情報量や、毎月1回全データを更新している鮮度についても評価いただいています。毎月更新と謳っていても、実は限られた地域を順番に更新するなど毎月全件対応していないデータベースを扱っている会社も少なくないようです。

矢野:
お客さまの自社データと掛け合わせることができるのも大きなメリットです。ひとつの例ですが、タウンページデータベースは緯度経度情報の提供も可能で、地図上でどこに何があるかを可視化できます。そして、法人格や約1,900にも及ぶ職業分類をもとに特定のセグメントで絞り込むなど、ターゲティングやエリアマーケティングに活用いただけます。

3.丁寧なヒアリングと多彩なサービスでお客さまを全力サポート

お客さまからの反響を教えてください。

矢野:
自社のデータマネジメントで課題を抱えていらっしゃるお客さまは、何から手をつけていいのかわからずに、なかなか一歩を踏み出せないことが多いようです。今までため込んできたデータを無駄にすることなく「使えるデータ」に整備することで、課題が顕在化してDX化推進のポイントが明確になり前に進めたと、うれしい言葉をいただくことがございます。

坂口:
今まで培ってきた自社のノウハウと、タウンページデータベースが保有する住所情報や職業分類のデータ項目を組み合わせることで、業務の手間が激減したとのお声をいただきます。正確な情報であることから地図システムとの親和性も高く、今まで手作業で準備してきた営業ツールやルート策定が簡単にできたり、詳細な職業分類からのターゲット抽出による営業稼働効率のアップや与信調査にかかる手間暇が激減したりといったお声をいただいています。最近では、システム更改に合わせてお声がけいただくこともよくあります。

矢野:
データ整備と合わせて、お客さまの業務効率化のお手伝いもしています。例えばお客さまとユーザのオペレーションのDX化に、SMS(ショートメッセージサービス)の送信サービスを活用したソリューションをご案内・検討いただくことも増えてきました。SMSはメールと比べて8~9倍の開封率といわれており(※2)、URLをタップしてダイレクトにホームページへリンクすることから、お客さまの通知系業務など郵送やアウトコールに代わるメディアとして導入が進んでいます。毎月のご利用明細の郵送や契約更新のご案内、会員への定期情報発信や緊急時の連絡ツールなど、今まで時間と人員を割いていた業務を置き換えることで効率化を図るなど、コロナ禍の影響もあってご利用用途と導入事例が広がっています。

​(※2)米国・英国での調査:Conversational Advertising(june2010)-Mobile Squared

データ整備まではどのようなプロセスになりますか?

坂口:
まずは課題や目的を丁寧にお聞きしたうえで、最適なご提案をさせていただくことになります。お客さまによっては、秘密保持契約を事前に締結してお客さまのデータをお預かりし、整備がどれくらい必要で、タウンページデータベースでどこまで正規化できるかを検証・ご説明したうえで、本格導入に向けた打ち合わせを重ねさせていただいています。
データベースの表記揺れのクレンジングと合わせて、手書き帳票類のデータ化などペーパーレス化のお手伝いもワンパッケージで実施いたしますので、データマネジメントに関することならお気軽にご相談いただきたいです。

矢野:
タウンページと聞くと、「黄色い電話帳」を連想する方が多いのですが、最近ではデジタル分野でのマーケティングのお手伝いが業務の主流となっています。タウンページデータベースを活用することで、お客さまの自社データが整備でき、業務量やコストの無駄を少なくして効果的なマーケティングや業務効率化のご支援ができればと思います。
単にデータ整備といっても、お客さまの目的はさまざまですしデータがもつ意味も違います。アイディア次第で活用用途は無限に広げられますので、今抱えている課題をお聞かせいただければと思います。まずは自社データの整備について気軽にご相談ください。

データ整備まではどのようなプロセスになりますか?

(2021年10月執筆)


事業所データのマーケティング活用という新たな可能性をどう広めていきたいですか?

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